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持続可能な社会と税制・財政プログラムについて

 私たちの税金は公共のためという名目で集められ、公共利益のために使用されるはずです。 しかし、莫大な金額にのぼる日本の税制・財政は公共利益である環境保全に寄与するどころか、 環境負荷の増大を促しています。

 例えば、財政支出の大きな部分を占める「公共事業」に関し、これまで数々の問題点が 市民・NGOから指摘されてきたにもかかわらず、不況を理由に、従来型の環境負荷の大きな 土木、建設に依存した「公共事業」が続けられています。

 また、税制面では、各種環境税が積極的に導入されている欧州諸国と比較し、日本では 環境配慮がほとんどなされてきませんでした。昨今ようやく地球温暖化に関する「京都議定書」に対応するために、炭素税導入に関する議論が、環境省のみならず、財務省や 政府税制調査会でも本格化してきました。しかし、炭素税の導入に関する検討の速度は遅く、 その他の環境税制に関する議論も、一部の地方自治体を除けば、ほとんど進展をみせてい ません。

 こうした状況をふまえると、「税制・財政」の現状を批判的に検討し、その「グリーン化」 のあるべき姿を提案することが、求められているのではないでしょうか。まず最初に、 「税制・財政のグリーン化(=国家・地方政策の骨格をなす税制・財政を、環境の視点から 総合的、抜本的に再構築する)」には、以下の2つの側面があることを、確認しておくこと が重要だと思います。

(1)環境面で問題の大きい、また環境への配慮がとぼしい既存の税制・財政の是正

   (環境破壊的な公共事業への財政支援の撤廃など)

(2)環境保全のための税制・財政措置のより積極的な活用
   (環境税の導入、各種環境税制優遇措置・環境関連予算の強化など)

 「税制・財政のグリーン化」というと、(2)の「環境税導入」や「環境予算増額」 といった新規の政策措置の導入と考えられがちですが、(1)も重要です。問題の大きな税制・財政措置は枚挙にいとまがありません。これは、 逆にいえば、税制・財政には改善の余地が非常に大きく、もし改善されれば大きな成果を あげる可能性を秘めているということです。つまり、(1)と(2)を同時に進め、 国・自治体の総合的な税制・財政改革を実現することは、社会・経済システムを根幹から 変え、持続可能な社会を構築するための一つの大きな鍵となるでしょう。

 さらに、現在の税制・財政の決定過程は、産業など特定利益を代表する人々の意見が強く 反映され、環境の視点を組み込むことは困難なしくみになっています。国家・地方政策の 骨格である税制・財政の中心に環境の視点を盛り込む「税制・財政のグリーン化」のためには、各省庁の連携や議員・議会の積極的関与、NGO・行政・議会・産業など様々なセクターの意見交換などが重要ですが、何よりも、環境の視点に立った市民・NGOの取り組みの強化およびその参加機会の確保が不可欠です。

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